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Staff Interview 02

北内 彰一

Shoichi Kitauchi

ライティングディレクター

「スタッフライターとして書く」ことを
どこまでも追求したい。

北内彰一(きたうち・しょういち)

ライティングディレクター。大学院卒業後、2014年にエクスライトに入社。スタッフライターとして、インタビュー記事の執筆、商品やサービスのコピーライティングに携わる。現在は仕事範囲をディレクション全般へと広げ、ビジネス系オウンドメディアの立ち上げにも参加。

— 仕事をする上での3種の神器
ホットコーヒー/エナジードリンク/カフェインの錠剤。カフェインなしでは生きてゆかれない体になってしまったので、脱カフェイン生活を送るのが今の目標です。

— 人生の一冊
キャンディ・キャンディ。小学生のころ、母親の本棚にあったボロボロの単行本を読んで、当時少年マンガばかりだった自分は衝撃を受けました。最終巻の最後のページが目に飛び込んできたときのあの感動、「物語の原体験」の一つです。

— リフレッシュ方法
休日はよく映画館に行きます。名画座とかで歴史に残るような過去の名作を観ながら爆睡する背徳的な贅沢を、最近覚えました。

今振り返ると、暗中模索の1年でした

「面接で、編集と書くほうだったらどちらがやりたいかと聞かれて、『書くほうがやりたいです』と答えたのを覚えています」

大学院を卒業後、エクスライトに就職し、社会人としての歩みをスタートした北内さん。学生時代は論文を書いたり、編集プロダクションでアルバイトをしたりと、もともと文章を書くことに対するこだわりは強かったといいます。

「入社して1カ月くらいで取材現場に行きました。最初の取材は、カスタマーセンターで使うオンライン接客ツールを紹介する仕事。導入企業の担当者に、使い勝手をインタビューしました」

入社早々、現場での仕事を任せてもらえることに奮起する一方で、本当に自分のやり方でいいのだろうかと自信が持てない日々も過ごしたといいます。

「事前に用意した質問シートを読み上げ、それに答えてもらうようなインタビューに終始してしまって、それ以上の『何か』を引き出せない。今思えば、相手の内面に迫るようなダイナミズムに欠けていたんですね」

先輩の助言で、視界が一気に開けました

転機が訪れたのは、入社から1年が経ったころ。初めて外部のディレクターと仕事をすることになりました。経験豊富な方に、自分の仕事ぶりを見てもらえる貴重な機会と、取材当日は気合いを入れて臨んだそうです。

「緊張もありましたが、客観的な意見をもらえることがとにかくうれしかったんです。インタビューの進め方は適切だったか、原稿は読み応えのあるものに仕上がっているか。フィードバックを受けて思ったのは、悩みながら進んできた道は、それほどずれていなかったということ。『これでよかったんだ』と、かすかな自信が芽生えました」

同時に、今の自分に足りないところも見えてきましたが、アドバイスの一つひとつに「ああ、なるほど!」と目の覚める思いがしたのだそう。これから進むべき道が明確になり、視界が一気に開けました。「一緒に組むのがもう少し遅かったら、不安がますます募っていただろうし、反対にもっと早い時期だったら、助言がここまで腑に落ちなかったはず。僕にとっては最高のタイミングでした」

暗中模索の日々があったからこそ、やっと訪れた成長のチャンスを自分のものにできたという北内さん。この経験で弾みがついて、取材ライティングの面白さにどんどん引き込まれていきました。

仮説でしかなかったものが形になった!

それからまもなくして北内さんは、もうひと回り成長するきっかけとなる仕事を経験します。入社3年目に担当した、企業のオウンドメディアのリニューアルです。それまでは取材とライティングが中心でしたが、メディアのコンセプトづくりからコンテンツの企画・設計、クライアント窓口の責任者に至るまで、コンテンツ制作の全工程にチャレンジすることになったのです。

「ゼロからコンテンツを考えて具現化していくのは、僕にとってまったく新しい経験。記事の狙いや進め方、どんな人に登場してもらうのかといったことまですべて自分で考えて、細部を詰めていきました。取材やライティングをするときより、一段も二段も広い範囲を見渡して自由に発想できることに、今までにないやりがいを感じました」

北内さんが立ち上げた連載の一つに、昭和時代のビジネス風景をひもとく企画があります。初回のテーマは、「EメールやFAXがない時代、海外とのやりとりはどうしてた?」。PCが普及する以前の話なので、ネットで調べても確かな情報は出てきません。取材先となる企業も、「この会社なら面白い話を持っているんじゃないか?」と仮説を立てながら、手探りで見つけるしかありませんでした。締め切りが迫る中、取材先がなかなか見つからず、一時はどうなることかと心配になったそう。入社以来、あれが一番のピンチだったといいます。

やっと取材を受けてくれる企業が見つかってインタビューに伺うと、まもなく退職するという入社50年以上のベテラン社員の方が笑顔で迎えてくれました。

「当時の話を生き生きと惜しみなく語ってくださって、記憶に残るインタビューになりました。何よりうれしかったのは、その会社の中でさえずっと語られてこなかったストーリーを掘り起こせたこと。僕自身の中でも、それまで仮説でしかなかったアイデアがきちんと形になったことに、何ともいえない興奮を感じました」

スタッフライターだからこそ、できることがあると思う

ライターとディレクターという二つの立場から、コンテンツ制作に関わること。特定のジャンルに限定することなく、多種多様な媒体の仕事に飛び込んでみること。そうした経験を通して北内さんは、「書く」ことの奥深さにあらためて気づかされたそうです。

「全体を知ることで、今まで以上に中途半端な原稿は出せないなと思うようになりました。毎月の編集会議では、クライアントから直接、公開された記事に対してフィードバックを受けるんです。制作物のクオリティーがそのまま相手との信頼関係につながるので、原稿の一文一文に対する責任感がより強くなったのを感じます」

二度の転機を経て、ライターとしての自覚と仕事への意気込みが一段と増した北内さん。フリーランスの多い世界ですが、「スタッフライターでしか味わえない面白さがある」と話します。

「クライアントと関係を築くこと、コンテンツを企画すること、原稿を書くこと。僕は欲張りなので、その全部に関わりたいんです。ここならそれが叶うし、だからこそ深められる技もある。『書く』ことは、今でも自分の中心にあります。さまざまな経験を重ねることで、書くことの地平がこれからどう広がっていくのか、僕自身とても楽しみなんです」

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