2025.1.21
E-E-A-Tを高める記事監修とは?Googleが重要視する理由や選定ポイント、監修者に依頼する際の注意点を解説
SEOにおいて、Googleの指標の一つであるE-E-A-Tを意識することは必須といわれています。しかし、いざコンテンツを作成しようとしても、具体的にどのような対策をするべきなのか分からないという人もいるのではないでしょうか。
今回は、E-E-A-Tが重要視されている理由や記事監修で効果的なE-E-A-Tの高め方について解説します。
目次
- そもそもE-E-A-Tとは?
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trust)
- GoogleがE-E-A-Tを重要視する理由
- YMYLとの関係性
- SEOにおいてE-E-A-Tを意識するメリット
- 【領域別】E-E-A-Tを高める方法
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trust)
- E-E-A-Tを高めたいなら、専門家による記事監修がおすすめ
- 監修者を選定するポイント
- 専門家に記事監修を依頼する際の注意点
- 監修者の得意領域と記事のテーマがマッチしているか確認する
- コンテンツ制作の目的やペルソナを伝える
- 監修者が担当する仕事内容を事前に伝えておく
- 記事の内容が多少変更される可能性があることを示唆しておく
そもそもE-E-A-Tとは?
E-E-A-Tとは、2022年にGoogleが発表した検索品質ガイドラインの評価基準です。元々はE-A-Tでしたが、Google のアップデートに伴い、新たに「E」が追加されました。E-E-A-Tは単語の頭文字で、下記の意味を表しています。
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trust)
E-E-A-Tが導入されるようになってからは、専門性の高いコンテンツがより求められるようになりました。
経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)の高いコンテンツは、すなわち信頼性(Trust)が成り立つと言い換えることができることから、Googleの検索エンジンが最も重要視しているのは「そのサイトが信頼できるかどうか」といえます。
それでは、4つの具体的な意味について、詳しく見ていきましょう。
経験(Experience)
E(経験)とは、コンテンツ内の要素が実体験をもとに書かれているかを示す指標です。いくら専門性が高い内容が書かれていたとしても、それが経験者の声ではないのであれば、検索エンジンの評価は上がらないでしょう。商品やサービスを利用した感想やレビュー、執筆者が実際に場所を訪れたり経験したりした内容が含まれていれば、E(経験)の要素を満たすことになります。
専門性(Expertise)
E(専門性)とは、その名の通り医療や法律など、特定の分野において高い専門知識が含まれているかを示す要素です。1つのテーマ・分野に特化した内容で、サイトを訪れたユーザーが専門的な価値を得られるかどうかが重要になります。
例えば、ある特定の補助金制度について調べているユーザーがいるとします。制度の概要のみ紹介している記事よりも、申し込み方法や受け取り方法など、より詳しく紹介している記事の方が、専門性が高い記事として認識されます。また、専門家による記事監修なども、専門性が高いコンテンツとして評価されます。
権威性(Authoritativeness)
A(権威性)とは、そのコンテンツが信頼性の高い情報をもとに作成されており、第三者から価値のあるコンテンツとして認められていることを示す要素です。外部サイトからのリンクの量や質などによって判断されるといわれています。被リンクが多く、SNSでも多数引用されているサイトなどは、A(権威性)を満たしていると判断できます。
信頼性(Trust)
T(信頼性)とは、ユーザーが安心してサイトを訪れることができ、なおかつ信頼できる情報を掲載しているかどうかを示す要素です。経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)の高い記事でも、ユーザーから信頼を得られなければ検索エンジンからの評価も低くなります。
匿名者によるサイトか、運営元を明記しているサイトかでは、後者の方が信頼性は高いです。また、プライバシーポリシー(個人情報の取り扱い)の記載など、サイトを訪れるユーザーに対し、安全性に関する情報を公開することも、T(信頼性)の条件を満たす重要な要素となります。
GoogleがE-E-A-Tを重要視する理由
E-E-A-Tは、検索エンジンのランク付けに直接影響する要因ではありません。しかし、根拠のない情報をもとに執筆された記事や、内容が薄く執筆者の明記されていない記事などは、低品質コンテンツとみなされ、検索順位が下がります。
GoogleはE-E-A-Tについて、以下のように言及しています。
「E-E-A-T が優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。たとえば、Google のシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視します。」
引用元:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル
上記の通り、Google はE-E-A-Tの評価基準をもとに優れたコンテンツかどうか評価しているため、E-E-A-Tを意識することは間接的にSEO効果を高めることができます。
YMYLとの関係性
YMYL(Your Money or Your Life)とはGoogleによる造語で、お金や健康などの人生や生活に深く影響を与えるジャンルのことを指します。
【YMYLの主なジャンル】
- 最新のニュースや時事問題
- 法律や政治
- お金(投資、税金、保険など)
- ショッピング
- 健康
- 人の集団(人種・国籍、性別など)
- その他(教育、住宅情報、フィットネスなど)
このYMYL領域のトピックスについては、不確かな情報を発信してしまうと人々の健康や安全に大きく影響を与えるため、特にE-E-A-Tが重要視されます。そのため、SEO対策をするうえでは、YMYLとE-E-A-Tが密接に関わっていることを意識することが重要です。
SEOにおいてE-E-A-Tを意識するメリット
E-E-A-Tを意識したコンテンツを作成すると、以下のようなメリットがあります。
- オリジナル要素で競合他社との差別化になる。
- 検索順位が向上しやすくなる
- サイトへのアクセス数が増えて認知度が上がる
- ユーザーと検索エンジンからの信頼度が上がる
E-E-A-Tの要素を高めることはコンテンツの質を上げることにもつながり、結果的にSEO対策にもなります。実体験や独自視点などの要素は他サイトとの差別化になるため、上位表示を狙いやすくなるでしょう。
上位表示されれば自然とユーザーの目にも留まりやすくなるため、サイトの認知度も上がります。Googleが最も重要視しているといわれている、「信頼できるサイトかどうか」の条件は、E-E-A-Tに力を入れるからこそクリアできます。
【領域別】E-E-A-Tを高める方法
それではここからは、コンテンツを作成する際にE-E-A-Tを高める具体的な方法について紹介します。
経験(Experience)
経験(Experience)の評価を高めるためには、実際に経験・体験した内容を盛り込む必要があります。
例えば、購入体験を紹介する記事であれば、実際に使用する様子を撮影しながら気になった点や他の商品と比較してみるのもいいでしょう。企業のサービス紹介であれば、成功事例の紹介や実際に導入した人へのインタビュー、導入前後の比較といった内容も効果的です。検証結果を紹介する際は具体的な数値を公開することで、被リンクの獲得も期待できます。
専門性(Expertise)
専門性(Expertise)を高めるためには、サイト全体もしくは記事ページ単体で特定のジャンルやトピックに絞った内容にすることを意識しましょう。同じテーマのコンテンツを複数作成し、関連するコンテンツ同士を内部リンクで繋ぐのも効果的です。専門分野の質や量もSEOにおいて重要な要素となるため、自社サイト内でユーザーのニーズをすべて満たせるようなサイト構築がベストです。
各分野の専門家に監修を依頼し、専門家による知見やアドバイスなどを盛り込むと、より専門性が高まるでしょう。専門家による執筆・監修記事は、信頼できる情報源としてユーザーにアピールできます。
権威性(Authoritativeness)
権威性(Authoritativeness)を高めるためには、第三者からサイトの評価を得る必要があります。まずはサイトの認知度を上げるためにSNSなどで発信し、サイテーション(引用・言及)を獲得しましょう。監修記事などで情報の正確性を示し、信頼できるサイトと認知されれば、被リンクが増えて検索エンジンからの評価に繋がります。公的機関など、権威性の高いサイトから被リンクを獲得することができれば、より権威性が高まります。
信頼性(Trust)
信頼性(Trust)は、これまで紹介してきた経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)を意識することはもちろん、ユーザーが安心してサイトを訪れるような対策することが重要です。
サイトをSSL化(データの暗号化)してセキュリティ対策をし、サイトの運営者や執筆者の明記をして「誰が」発信しているサイトなのがしっかりと公開すると効果的です。Googleビジネスプロフィールに登録して会社の基本情報を明示するのも良いでしょう。
サイト内の情報は定期的にチェックし、常に最新情報になるようにアップデートすることも、信頼を得るために必要な作業です。ユーザーが安心してサイトを訪れ、正確な情報を受け取れるようなサイト作りを意識しましょう。
E-E-A-Tを高めたいなら、専門家による記事監修がおすすめ
E-E-A-Tを高める最も有効な手段は、専門家による記事監修です。個人が執筆するよりも、専門資格の有る人が記事を執筆・監修する方が、ユーザーからの注目度も高くなります。
記事監修の一番のメリットは、情報の正確性と専門性です。読み手であるユーザーも、専門家による記事監修と分かれば、安心感や信頼感が生まれるでしょう。「本当に内容が正しいかどうか分からない」という懸念があると、途中でサイトから離脱することも考えられます。記事監修は記事の内容にも説得力があり、サイトの滞在時間にも良い影響を与え、間接的にSEO効果を発揮します。
監修者を選定するポイント
記事の監修者を選ぶ際は、以下の条件をチェックしましょう。
- SNSでの拡散力があり、知名度が高いかどうか
- 自社サイトを運営しているか
- 本の出版・監修実績が豊富か ・過去の発言に問題がなく、公平な視点を持っているか
監修者を依頼する人は、個人もしくは会社のHPを持っていて、ある程度認知度や実績がある人が好ましいでしょう。過去にどんな記事を監修しているのかチェックし、監修を依頼しても問題がないか事前に確認することも大切です。
知名度が高い人物の場合は、過去の発言等で炎上したりトラブルになったことがないかも確認しましょう。ユーザーからの信頼を得ている人物かどうか、しっかりと見極めることが重要です。
専門家に記事監修を依頼する際の注意点
記事監修を新規で依頼する際は、最初に記事のテーマや段取り、注意点などを伝えます。ここでは、依頼する際に特に気を付けたいポイントを4つ紹介します。
監修者の得意領域と記事のテーマがマッチしているか確認する
監修者選びの際は、監修者が保有している資格や、これまでの経歴や実績などをあらかじめリサーチします。
例えば、YMYL領域のコンテンツを作成する場合、監修者の経歴によっては、得意分野と不得意分野があるかもしれません。FP(ファイナンシャルプランナー)に監修を依頼する場合、資産運用やリスク管理が得意という人もいれば、税金対策や相続の分野が得意という人もいるでしょう。記事のテーマと監修者の専門性がマッチするかどうか、あらかじめ確認することが大切です。
コンテンツ制作の目的やペルソナを伝える
1つの記事に対して複数の人間が関わっているケースが多いため、全員が同じ共通認識のもとでコンテンツを制作することが求められます。
そのため、記事監修を依頼する際は、運営サイトの方針や記事を制作する目的はもちろん、ターゲット層、メディアのトンマナなども監修者に伝えることが大切です。完成記事のイメージができるような参考リンクなどがあると、より分かりやすいでしょう。
監修者が担当する仕事内容を事前に伝えておく
記事監修の場合、監修者に記事の執筆を依頼するか、もしくは記事内容の確認のみを依頼するか、2つのパターンが考えられます。記事内容のチェックでは、ファクトチェックや文章表現に相違がないかなどの確認で、監修料も比較的安く済みます。一方、執筆も依頼する場合は、SEOの独自ルールなども伝える必要があるため、作業時間もそれなりにかかるでしょう。
監修者によっては記事内容のチェックのみ対応できるといったケースもあるため、監修者には依頼する作業範囲や仕事内容について正確に伝えることが大切です。
記事の内容が多少変更される可能性があることを示唆しておく
記事監修は複数の人間が確認するケースが多く、監修者が内容に問題ないと判断した場合でも、クライアントによる修正などが追加で入る可能性があります。また、記事公開後にもリライトの可能性がため、記事の修正・書き直しの可能性があることや、リライトの際に再度監修を依頼するケースがあることも、あらかじめ伝えておきましょう。
監修者とは、作業内容や不明点などについて随時連絡を取るなど、円滑にコミュニケーションを取ることが重要です。
文:エクスライト編集部