2024.9.27
低品質コンテンツとは?SEOへの影響と改善方法について解説
品質の良い記事は、SEO効果が高いといわれています。検索上位を獲得し、アクセス数を伸ばすためには、まずはコンテンツの質についてあらかじめ理解し、対策を練る必要があります。
今回は、具体的にどのようなコンテンツが高品質・低品質と判断されるのか、SEOにおける低品質なコンテンツの内容や見分け方、高品質なコンテンツへと改善する方法について解説します。
目次
SEOにおける低品質コンテンツとは?
SEOにおける低品質コンテンツとは、検索結果に表示させる必要がないと検索エンジンが判断するコンテンツのことを指します。
SEO(検索エンジン最適化)とは、Webページを検索結果の上位に表示されるための施策のことです。内容が薄く、検索するユーザーのニーズを満たさない記事などは、SEOにおいてマイナスの評価になる可能性があり、品質が足りていない=低品質なコンテンツとして評価されます。
品質の高い記事コンテンツほど検索エンジンの上位に表示される可能性が高くなるため、SEO効果の高いコンテンツ作成が重要視されています。
低品質コンテンツがSEOに与える影響
低品質コンテンツは、必ずしも単独でのマイナスの評価が大きいというわけではありません。しかし、低品質コンテンツが増え続ければサイト全体の評価が下がり、検索結果に表示されなくなる可能性があります。
仮に一部のコンテンツのみが低品質だとしても、ユーザーから「有益な情報がない」と判断されると、その結果離脱率が上がり、ユーザーからの信頼度や満足度が下がることになるでしょう。
Googleの「Google検索セントラル」内においても、サイト内の一部に低品質のコンテンツが掲載されている場合には、サイト全体のランキングに影響を及ぼす可能性があると言及されています。また、SEO対策において違反しているコンテンツがあるサイトについては、Googleからのペナルティ対象となり、検索結果からの削除といった措置がとられることもあります。
Googleが考える低品質コンテンツ
具体的に、どのようなコンテンツが低品質と判断されるのでしょうか。Googleでは、コンテンツの品質やWeb検索のスパム行為についての記載があります。下記の項目に該当する場合は、検索順位が下がったり、非表示となる可能性があります。
- クローキング
- 誘導ページ
- 期限切れのドメインの不正使用
- ハッキングされたコンテンツ
- 隠しテキストと隠しリンク
- キーワードの乱用
- リンクスパム
- 機械生成トラフィック
- マルウェアや悪意のある動作
- 誤解を招く機能
- 大量生成されたコンテンツの不正使用
- 無断複製されたコンテンツ
- 不正なリダイレクト
- サイトの評判の不正使用
- 内容の薄いアフィリエイト ページ
- ユーザー生成スパム
参照:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー|Google検索セントラル
リンクへの誘導を目的としたコンテンツや、他サイトをコピーしたもの(無断で複製されたコピーコンテンツ)は、Googleでの評価はマイナスとなります。また、SEOを意識してキーワードを不自然なほど乱用したコンテンツや、独自の要素や付加価値のない内容の薄いアフィリエイトページなども低品質とみなされます。
その他にも、期限切れのドメインを使用して再利用したコンテンツや、自動生成されたコンテンツなど、検索ランニングの操作を目的としたコンテンツもGoogleのペナルティの対象となります。
低品質とは限らないコンテンツ
低品質と判断されそうなコンテンツでも、ユーザーにとって有益な内容であれば、評価が下がらない可能性も。例えば、文字数が少ないページでも、ユーザーの欲しい情報がしっかりと記載されていれば、品質の高いページと判断されます。
また、リンク一覧ページなど、一見独自性がなさそうなページでも、カテゴリ別ですぐに欲しい情報を絞り込めるのであれば、利便性が高くSEO効果も高いといえるでしょう。
他にも、検索ニーズが少ないページなどは、記事の品質が低いというわけではなく、現時点で検索する人が少ないだけという可能性があるため、不用意に削除すると逆にサイト全体の順位が下がる可能性があります。
Googleが考える高品質コンテンツ
次に、具体的にどのようなコンテンツが高品質と評価されるのか、Google検索セントラルやGoogle検索品質評価ガイドラインを参考に、おさえておくべき2つのポイントを紹介します。
① 有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツ
Google検索セントラルには、Googleの自動ランキングシステムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されている、という記載があります。
つまり、ユーザーにとって有用で、信頼できる情報を提供するコンテンツは、Googleから高品質と評価される可能性が高いと言えるでしょう。
参照:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成|Google 検索セントラル
② E-E-A-Tを満たしたコンテンツ
Googleの検索システムは、優れたコンテンツを見極めるためにランク付けをするように設計されています。そこでポイントとなるのが、E-E-A-Tです。
E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の略で、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されてるウェブサイトの評価基準のことです。それぞれの基準を満たすことができれば、コンテンツの品質の高さにも良い影響を及ぼすといえるでしょう。
下記は、E-E-A-Tを満たす主な要素です。
Experience(経験)
実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうか
Expertise(専門性)
特定のテーマ・分野において高い知識や技術を持っている専門家が執筆・監修しているかどうか
Authoritativeness(権威性)
権威性のある人が携わっている(医療系サイトであれば医者など)、他サイトからリンクが張られていて第三者から客観的に見た際の評価が高いかどうか
Trustworthiness(信頼性)
そのサイトやコンテンツの内容が信頼できるか(執筆者・引用元がはっきりと明記されているか)、最新情報が常にアップデートされているなど、信頼のおけるデータ結果が掲載されているか
E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、Google のシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視するとされています。Google はこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略して YMYL と呼んでいます。
低品質コンテンツの見分け方
内容が薄く、独自性のないページは低品質と判断できますが、それ以外にも低品質コンテンツかどうかを数字で判断する方法があります。ここでは、低品質コンテンツを見極める方法を2つ紹介します。
① Googleサーチコンソールで確認する
Googleサーチコンソールは、検索順位を監視するための無料ツールです。Google検索エンジンにおけるサイトの表示回数・検索順位・クリック率などを確認できます。
検索順位が極端に低かったり、クリック率が一桁だったりした場合は、Googleが低品質と判断している可能性があります。また、Google サーチコンソールで、「クロール済み – インデックス未登録」として処理されているページに該当している場合は、Googleの品質基準を満たしていない可能性が高いです。
② Googleアナリティクスで確認する
Googleアナリティクスは、ページごとのPV数や平均滞在時間、流入経路などを確認できる分析ツールです。サイトの現状を把握し、改善したい場合に役立ちます。
数字からユーザーのニーズを満たしているかどうかを見極めることができるので、月間のPV数や滞在時間が少なく、改善しない場合は、Googleが低品質と判断している可能性が高いでしょう。
Googleマーケティング プラットフォーム アナリティクス
低品質コンテンツの対処法と改善する際のポイント
低品質コンテンツと判断された場合でも、しっかりと対処することでサイト全体の質を上げることが可能です。ここでは改善する際の主なポイントを4つ紹介します。
① リライトして品質を上げる
内容が薄い記事などは、ユーザーの検索意図を満たす記事コンテンツにリライトすることで、品質を上げることが可能です。Google はユーザーにとって価値のあるサイトを評価する傾向があるため、定期的に最新情報を盛り込みながらリライトしましょう。
リライトする際は、下記の点を意識するのがポイントです。
- 検索しているユーザーのニーズ(悩みや課題など)を解決できるコンテンツになっているか
- 他記事と類似した内容ばかりでなく、独自の見解やオリジナルの要素が含まれているか
- 同じテーマの他のコンテンツと比較して優位性・差別化ができているか
- 記事の内容に合ったターゲットキーワードを設定しているか
コンテンツのリライトは、SEO効果も高いといわれています。不必要な情報が多かったり、ユーザーのニーズを満たしていないコンテンツなどは、リライトして改善しましょう。
② noindex設定
低品質に該当するコンテンツでも、様々な事情で削除することが難しい場合は、noindexタグを設定することで、サイト全体の品質を保つことができます。noindexタグとは、検索エンジンに対してページをインデックスしないように指示するタグのことで、HTML内にnoindexタグを設定すると、Googleの評価から外れて検索結果に表示されなくなります。
PV数が低く、今後改善する予定のページや、低品質でもサイトとして残しておきたいページなどは、noindexタグを設定することで、サイト全体の評価を下げる状況を回避することが可能です。
③ canonical設定
Webサイト内に重複コンテンツや類似ページがある場合は、canonicalタグの設定で評価されるページを1つに設定できます。canonicalタグは、正規URLをGoogleに伝えるためのHTMLタグで、例えばPC用サイトとスマートフォン用サイトがある場合、PC用サイトを正規のサイトとしてタグを設定すれば、Googleの検索エンジンから認識しやすくなります。
canonicalタグは評価されるページの分散化や、重複コンテンツによって発生するペナルティを防ぐ効果があり、SEOの改善にもつながります。
④ コンテンツを削除する
低品質コンテンツから高品質コンテンツへの改善が難しい場合や、低品質コンテンツの数が多い場合などは、コンテンツ自体を削除してサイトの評価を保つという方法もあります。サイトとして必要なページでなければ、削除しても問題はないでしょう。
SEOの観点では、情報の新しさも重要になるため、低品質で古い情報が記載された記事などは、削除して新しいコンテンツを作成するのもいいでしょう。
低品質コンテンツを生み出さないための注意点
ユーザーのニーズを満たせず、信頼性の薄い不確定な情報を記載したコンテンツは、低品質なコンテンツとして認識されます。SEO効果を高めるためには、SEOの知見がある編集者が記事コンテンツを管理するのも効果的でしょう。また、専門性や権威性を高めるために、専門家などに記事の監修を依頼するのもおすすめです。
不自然なほどキーワードを盛り込むと、逆にSEO効果が発揮できずにGoogleのペナルティ対象になる可能性もあります。Google検索セントラルやGoogle検索における品質評価ガイドラインを参考にコンテンツ管理を行いましょう。
文:エクスライト編集部