SEOにおけるユーザーファーストとは？ 読者に役立つサイトの実現方法について解説

顧客優先という意味の「ユーザーファースト」という言葉がありますが、SEO対策においてもユーザーに価値のあるコンテンツを提供することは重要な意味を持ちます。サイトの評価はもちろん、検索エンジンからの評価にも関わってくるユーザーファーストのコンテンツを作成するためには、具体的にどのような点を意識すればいいのでしょうか。

今回は、ユーザーファーストとSEOの関連性や、ユーザーファーストのコンテンツを実現させる方法について解説します。

ユーザーファーストとは

ユーザーファーストとは、その名の通り顧客やクライアントなどのユーザーを優先する考え方のことです。ユーザーの求めているものを汲み取り、ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作成することが、近年のSEO対策において重要といわれています。

ユーザーファースト以外にも、「Googleファースト」という言葉がありますが、Googleファーストとは「Googleの検索順位を上げるための対策」のことで、必ずしもユーザーファーストが優先されるわけではありません。

例えば下記の要素は、Googleの評価基準には含まれていませんが、ユーザーの利便性やサイトの評価にも関わってくる項目です。ユーザーファーストのコンテンツを作成する際は、意識すると良いでしょう。

• description…検索結果にタイトルとともに表示される文章
• 構造化データ…検索結果にリッチリザルトを表示させ、検索エンジンにコンテンツを認識させる専用コード
• SNS発信…SNSでリンクを設置し、ユーザーの目に触れる機会を増やす
• 一定以上の表示速度向上…表示速度を一定以上に保つことで利便性を上げる
• SSL対応…データ通信を暗号化し、一定のセキュリティを保証する
• URLの視認性…URLに検索キーワードを含める

SEOにおけるユーザーファースト

ユーザーファーストはGoogleの評価基準の一つで、SEO効果も期待できます。Googleが掲げるユーザーファーストのコンテンツの具体例は、下記の通りです。

• ユーザーが求める情報を提供している
• ユーザーにとって価値の感じられる情報を提供している
• ユーザーが友人と共有したり、おすすめしたくなるような構造になっている
• 記事が公平に書かれており、信頼性が高い
• 誤字などがなく、文字が読みやすく整理されている

参照：
検索エンジン最適化（SEO）スターター ガイド|Google検索セントラル
質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス|Google検索セントラル

ユーザーのニーズを満たし、記事全体が読みやすいように設計されているコンテンツはGoogleにとって有益なサイトとして認識されやすい傾向があります。Googleの品質ガイドラインはSEO記事を書く際に一度チェックしておくといいでしょう。

ユーザーファーストを実現する方法

ユーザーファーストのコンテンツを作成するためには、ユーザーの目線に立って考えることが大切です。具体的にどのような点を意識するとユーザーファーストになるのか、主なポイントを7つ紹介します。

わかりやすく、読みやすいサイトを意識する

ユーザーがサイトを訪問した際に、「わかりやすい」「読みやすい」と感じることができれば、サイトを離脱せずに最後まで読んでもらえます。

記事内には複数の見出しを設置し、まずは結論を最初に書いてから理由や具体例を説明しましょう。文字数は長すぎず、有益な情報を簡潔に述べることを意識すると、ユーザーに満足してもらえやすいです。 誤字脱字や文法的な誤りにも注意し、目次などで要点をまとめて記事全体を見通しやすくするのもおすすめです。

読者が求めている情報を提供する

ユーザーファーストの基本は、ターゲットとなるユーザーが求めていることを満たすことです。ユーザーがなぜそのキーワードで検索をしたのか、ユーザーが解決したいことや知りたい情報は何なのか、検索意図をしっかりと分析したうえで記事構成を考えましょう。

サイトを訪れることでユーザーが目的を達成できたり、課題を解決できたりするように導くのが理想的です。関連キーワードや共起語、上位記事などを参考にしてみると、ユーザーの検索意図を把握しやすいでしょう。

ユーザーの信頼に応えるサイトを構築する

ユーザーからの信頼を得られれば、サイトの評価はもちろん、サイトを運営する企業の信用にもつながります。ユーザーの信頼に応えるためには、誰がどのような情報をもとにコンテンツを作成したのかを、具体的に示すことが重要です。例えば、下記の情報はサイト内に記載するといいでしょう。

• 執筆者のプロフィール
• 参考にしたサイトや引用元
• サイトを運営している企業情報
• サイトポリシー

国の省庁が発表するデータや公式に発表されている情報など、信頼性の高い情報をもとにコンテンツを作成することで信頼性を高められます。また、情報は古いデータではなく、常に最新情報にアップデートすることも大切です。ユーザーに安心感を与えるSSL対応なども取り入れると、サイトの評価もアップするでしょう。

専門性と権威性を持たせる

Googleの検索ランキングシステムの評価基準である、「E-E-A-T」を満たすと、ユーザーからの評価も高くなります。E-E-A-Tとは、「経験」「専門性」「権威性」「信頼性」のことで、専門家に記事監修を依頼すると、すべての要素を満たすことが可能です。

特に専門性と権威性については、ユーザーからの信頼を得るためにも重要な要素です。医療や法律分野などの記事を作成する際は、権威性の高い専門家の意見をコンテンツに盛り込むと、高い評価を得られるでしょう。専門家といっても誰でもいいというわけではなく、ユーザーにとって信頼のおける人が発信するという状況が必要です。

UXデザインを整備する

UX（ユーザーエクスペリエンス）とは、商品やサービスを通してユーザーが得られる体験のことで、Webサイトの使いやすさなどもUXに含まれます。

例えば、サイト閲覧中のページの読み込み速度や、フォームの入力回数などは、UXに大きく関わる部分です。UXが向上すればユーザーの満足度も上がり、商品やサービスをもう一度利用したいと評価されます。UXデザインを整備することで、ユーザーにとって価値のある体験を与えることが可能です。

見づらい広告をつけない

ユーザーファーストを考えると、サイト内の過度な広告表示はあまり推奨できません。コンテンツ内に広告が表示されると記事が読みづらくなってしまったり、操作性が悪くなる可能性があります。

広告自体が悪いというわけではありませんが、ユーザーが不快を持たないような配慮は大切です。ユーザーの視認性を悪くするような広告表示はなるべく避け、利便性を損なわない範囲で広告の設定をするのがいいでしょう。

どのデバイスでも見やすいサイトを作成する

Webコンテンツはパソコンで作成するケースが多く、パソコン上での視認性を重視する傾向があります。しかし、近年はさまざまなデバイスが存在し、スマートフォンやタブレット端末など、どんなデバイスからでも視認性の高いサイトづくりを意識することが重要です。

サイトを訪れるユーザーがストレスなくサイトを利用できるようにするためには、レスポンシブデザインを採用するのもいいでしょう。レスポンシブデザインとは、ユーザーが使用している端末に合わせて画面サイズが最適化されるデザインのことです。ユーザビリティの向上のためにも、検討してみると良いでしょう。

SEO成功の秘訣はユーザーファーストなコンテンツ作成

ユーザーファーストを意識したWebコンテンツは、上位表示されやすいだけでなく、ユーザーからの評価も上がる可能性があります。サイトの見やすさや使いやすさ、情報の信頼性や専門性、権威性など、ユーザー目線で考えると意識すべきポイントがたくさんあります。今回紹介した内容を参考に、SEO効果が期待できるユーザーファーストなコンテンツづくりに取り組んでいきましょう。

文：エクスライト編集部